タイムスリップお巡りさん [日記]

2013年 10月13日 西部時間 午後10時半

「3号車から指令部へ。現在位置にて,異常電波状態を確認した。これより検証する。念のため,周囲に規制の為に3号車を中心に緊急運用を願いたいので,どうぞ」
「指令部から23,14号車,貴局らが3号車の直近ですので,扱い中で無ければ臨場し,只今の傍受の通りで警戒実施,3号乗務員に対するマル援体制にて願いたい。それぞれ復唱し,扱いのかた困難であれば送信復唱されたい。どうぞ」
「至急至急,3号乗務員デーブからー。日本人の警察官風の全裸の初老の男性が駆け足にて逃走したため失尾しました」

半年後 日本 警視庁 第1方面
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 平成元年の四谷警察署で第六感により今日の東京の職質が防犯上,危機に瀕して居ると気付いた忍込巡査部長は正義感から時空を超えて今日の若手育成,ひいては全国地域警察のレベルアップを願い,母屋の以下の組織の承諾を得て職質の臨時指導を任された。総務,警務,地域のトップから承諾され任命されたのだった。

東京都都心の江戸川寄りを管轄する第1自動車警ら隊 警視104号車 大田区蒲田地内
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 忍込は着なれない制服に嫌気が差して同じ1自ら管内の万世橋(まんせいばし)署に強引に頼み込んで平成元年の制服を着させて貰って居た。忍込は若手の多々木巡査部長と運転を交代させて貰って居た。
 忍込は元年でも所轄を含め都心を多く務めたが,周囲の同僚らは時代の差から困惑して指導が務まるかと思った。しかし,忍込は元年でも風景などまともに目に止めた事など無かったので,元々元年の自ら隊で検挙が伸びて居た方の実力者だったので,ものの数時間で大田区地内の地理は掌握してしまって居た。
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「って言うかよー」
 49歳の忍込が言った。
「ええはい」
 多々木も返事した。
「俺はよ,元年でもそうだったけどよー,母屋の地域の俺らなんてよ,車なんて乗ってんのありきじゃまともに123掛ける事なんてすべきじゃ無いと思うんだよな」
 忍込は警察庁を脅して緊急手配した,日産クルーのツートン車をぎりぎり徐行状態で蒲田の辺りを物色して居た。第1京浜は渋滞ぎみに為った。
 忍込はまた話した。
「勿論私服さんもそうなんだけどさ,プロなもんで車から見てても大きな動き,例えば蔵品くせーびっけ(B系)の車なんかは見てくれとかから一瞬見ただけでも声掛けに突っ込めるけど,路地裏で大麻やってる歩行者なんて表通りをPCで走らせてるくれーじゃ分かりにくいよ。だからよー,歩行警らとの組み合わせが必要なんだよ。そもそもがたいのでかい四輪で何が警らかいね。何なら2交機とか1交機に指令出せば二輪で捕捉して貰う事も出来るんだしさ。蒲田さんとか四谷さんが機動警らっつーのは分かんだけどさ,マル走やらねー地域の母屋のツートンのうちらなんて車必要無いだろうがよ」
 「でも警らそのものが体力的に崩壊してしまう懸念は頷けますよ」
 多々木が食い下がった。
「馬鹿野郎。そんなもんは車使わない分,予算構えて所轄の体制強くしたり若い人を入れればいいだけじゃねぇーかよ」
 喋り掛けたと同時に忍込は急ハンドルで第2通行帯の車列の間にクルーを突っ込んだ。多々木も拡声器と無線を同時に持ち上げ,片手でサイレンアンプと吹鳴操作をした。
 多々木が助手席から降りるより運転手の忍込が降りるのが早かった。ドアを反射的に思い切り捺し開け,普通貨物車のマツダ ボンゴに近寄った。
 ボンゴは丁度走り始めた前方の車列に急に割り込み,大森警察署を抜け,品川の方に走り出そうとして居た。
 直前まで神奈川に向かってUターンしたばかりの忍込達のクルーは割り込みの交通違反から緊急走行した。
「前の車,職質しますので止まりなさい」
 多々木が拡声器に呟く様に命令を吹き込むのを忍込はいちべつして居た。
「よし,告知はいっぺんで充分だ。母屋に鳴きまくれ。後はキロっ配で所轄が確保してくれんよ」
「了解」
 多々木は拡声器を元に戻して無線機の通話器を操作した。
「警視104から追尾から逃れる車利用者の関係ー,至急警視庁宛て。お騒がせしますが,手配御願いします。えー静岡301マツダのま10∞8,車種マツダのボンゴ,人着ほぼクラックの感じ。現在,立会川(たちあいがわ)を品川に向かってます。品川管内方向。お騒がせしますが手配して下さい」
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